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デザイン練習の進め方|模写・調整・観察・演習の4つの型

実践編 読了目安 7分

INDEX目次

    基礎は読んだのに、いざ白いキャンバスを開くと手が止まる。ここでつまずく人はすごく多いです。

    原因は才能ではありません。読んで知っている状態と、手が動く状態は別物だからです。自転車の乗り方を読んでも乗れるようにならないのと同じで、間に練習が要ります。

    ここは実践編の入口です。デザインの練習を模写・調整・観察・演習の4つの型に分けて、どれをいつやるかを決められるようにします。読み終わったら、今日やる練習が1つ決まります◎

    もくじ

    練習が続かない理由は「型を決めていない」から

    練習が止まる人の多くは、毎回「今日は何を作ろう」から始めています。ここでいちばん体力を使ってしまうので、作りはじめる前に力尽きます。

    作るものを毎回考えないで済むように、練習の型を先に決めておきます。型が決まっていれば、迷う時間はゼロになります。
    さらに大事なのは、型ごとに伸びる力が違うことです。同じ30分でも、選ぶ型で身につくものが変わります。

    練習は4つの型に分かれる

    デザインの練習は、次の4つに整理できます。まず全体を見てください。

    やること伸びる力目安の時間
    模写型お手本を見ながら同じものを作る作る速さ・引き出しの数60〜90分
    調整型崩れた素材を直す原因を見つける力15〜30分
    観察型街や画面のデザインを見て言葉にする気づく力・語彙5〜10分
    演習型条件を1つ変えて結果を比べる判断の根拠20〜40分

    4つとも役割が違うので、どれか1つだけをやり続けても伸びません。1つずつ見ていきます。

    模写型:お手本と同じものを作る

    完成しているデザインを見ながら、同じものを一から作ります。いちばん時間はかかりますが、伸び方もいちばん大きい型です。

    効くのは2つ。ツールの操作が速くなることと、「こういうときはこう組む」という引き出しが増えることです。自分では思いつかない配置を、手で1回通るので体に残ります。

    ただし、ただなぞるだけだと作業になります。作りながら「なぜここが太いのか」を1つずつ考えるのが条件です。

    調整型:崩れたものを直す

    わざと崩してある素材を、原則にそって直します。ゼロから作らないので、15分あればできます。

    この型が鍛えるのは原因を見つける力です。実務で他人の作ったものを直す場面や、自分の作品が「なんか違う」ときに、そのまま使えます。

    直す順番は決まっています。近接 → 整列 → 反復 → 対比。上から順に見ると、どこで崩れたかが見つかります。

    観察型:見て、言葉にする

    作りません。街の看板や電車の広告、好きなサイトを見て、気づいたことを言葉にするだけです。1日5分で足ります。

    軽く見えますが、効果は大きいです。「なんかいい」で止まっていたものが、「見出しが本文の2倍あるから最初に目が行く」と言えるようになります。言葉にできたものは、自分の作品でも再現できます。

    スマホのメモに1行ずつ足していってください。1か月で30行たまると、自分の観察の癖も見えてきます。

    演習型:条件を1つだけ変えて比べる

    同じデザインを用意して、変える場所を1つに絞ります。フォントだけ3種類、色だけ3種類、余白だけ2倍。並べて見比べます。

    これをやると、判断の根拠が持てるようになります。「明朝のほうが上品に見える」ではなく、「この文面だと明朝のほうが落ち着いて見える」と、条件つきで言えるようになります。

    変える場所は必ず1つです。フォントと色を同時に変えると、どちらが効いたのか分からなくなります。

    4つの型をどう組み合わせるか

    順番に決まりはありませんが、続けやすい組み方はあります。短い型を毎日、長い型を週末に。これが基本形です。

    • 平日:観察型を5分(毎日)+ 調整型を15分(週2〜3回)
    • 週末:模写型を1本(60〜90分)
    • 迷ったとき:演習型で比べて、判断の根拠を作る

    模写を平日にねじ込むと、たいてい途中で終わって放置になります。中途半端に終わった模写は達成感が残らないので、続ける力を削ります。時間が取れる日にまとめてやったほうが結果的に本数が増えますよ。

    迷ったときの選び方
    手が動かない → 模写型/自分の作品が微妙 → 調整型/引き出しが足りない → 観察型/どっちがいいか決められない → 演習型。

    練習に使う道具は無料のもので足りる

    有料ツールは要りません。練習の目的は原則を体に入れることなので、道具の性能は関係ないです。

    • 作る:Canvaの無料プラン、Figmaの無料プラン、パワーポイント
    • 色を調べる:ブラウザのスポイト機能、カラーコードの確認ツール
    • 記録する:スマホのメモとスクリーンショット

    ツールを増やすより、同じツールを使い倒すほうが速くなります。まず1つに決めてください。

    ミニ実践:最初の1週間の計画を作る

    読んだだけで終わらせないために、ここで1週間ぶんだけ決めます。10分で終わります。

    1. スマホのメモを開いて「デザイン練習」というメモを1つ作る
    2. 観察型をやる時間を決める(通勤中・寝る前など、すでにある習慣にくっつける)
    3. 模写型をやる日を1日だけ決める。土曜の午前など、具体的な日時にする
    4. 模写する題材を1枚だけ先に選んで、画像をメモに貼っておく
    5. 1週間が終わったら、メモの行数を数える

    ポイントは4番です。当日に題材を探しはじめると、探すだけで30分使います。題材を先に決めておくと、当日は手を動かすだけになります。

    1週間続いたら、そのまま同じ形を繰り返してください。増やすのは、続いた実績ができてからで大丈夫です💡

    よくある質問

    基礎を全部読み終わってから練習を始めるべきですか?

    読み終わるのを待たないでください。1章ぶん読んだら、その範囲だけで練習できます。
    たとえば4原則を読んだ時点で、調整型はもうできます。配色を読んでいなくても、レイアウトの崩れは直せます。知識と練習を交互にしたほうが、どちらも定着します。

    1日どのくらい練習すればいいですか?

    毎日やるなら5分で足ります。観察型なら5分でも成立するからです。
    大事なのは長さより回数です。週1回の3時間より、毎日5分+週末90分のほうが伸びます。デザインは見た量がそのまま判断の材料になるので、間隔を空けないほうが得です。

    作ったものを人に見せたほうがいいですか?

    見せられるなら見せてください。ただ、見せる相手がいないうちは自分で見比べる形で足ります。
    おすすめは、お手本と自分の作品を並べて画像にすることです。並べると差がはっきり見えます。人に聞く前に、自分で3つ違いを挙げてみてください。

    練習した作品は作品集に入れてもいいですか?

    模写やトレースはそのまま入れないでください。他の人のデザインが元になっているので、自分の実力の証明にはなりません。
    入れるなら、練習で身につけた組み方を使って、自分でお題を決めて作り直したものにします。練習と作品集は分けて考えると迷いません。

    次に学ぶこと

    まとめます。

    • 練習は模写・調整・観察・演習の4つ。伸びる力がそれぞれ違う
    • 短い型を毎日、長い型を週末に置くと続く
    • 題材は前もって決めておく。当日探さない
    • 道具は無料のもので足りる。1つに絞る

    4つの中で最初にやるなら模写型です。手が動くようになるまでの距離がいちばん短いので、ここから入るのがおすすめです。

    やり方は模写・トレースのやり方にまとめました。題材の選び方から手順まで書いてあるので、このあと続けて読んでみてください。
    直す練習から入りたい方はデザインの4原則へ。崩れを直す順番はここで説明しています。

    学ぶ順番の全体像はデザイン基礎コースの目次から確認できます。

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