本文へ移動

デザイン模写とトレースのやり方|5ステップと題材の選び方

実践編 読了目安 8分

INDEX目次

    「模写がいいらしい」と聞いて始めたけれど、なぞって終わってしまう。よくある止まり方です。

    模写とトレースは、やり方を決めないと写経で終わります。逆に、見る場所と手順を決めてから始めると、1枚でかなり伸びます。差がつくのは枚数ではなく進め方のほうなんですね。

    ここでは題材の選び方、トレースの5ステップ、模写への進み方、時間の配分までまとめます。今日1枚やるところまで持っていきましょう◎

    もくじ

    トレースと模写は別の練習

    同じ意味で使う人もいますが、分けたほうが上達が早いです。

    トレース模写
    やり方お手本を下に敷いて、上からなぞるお手本を横に置いて、見ながら作る
    分かること正確な位置・サイズ・余白の数値自分が何を見落とすか
    向いている人作りはじめの人トレースを3枚以上やった人

    トレースは「答えを写して数字を知る」練習です。プロが何pxの余白を取っているのか、文字サイズの差が何倍なのかが、実測で分かります。

    模写は「見て再現する」練習です。横に置いて作ると、必ずズレます。そのズレが、自分の見落としている場所そのものです。

    順番はトレースが先です。数字の感覚がないまま模写をすると、ズレの原因が分からず「なんか違う」で終わります。

    題材の選び方(ここで9割決まる)

    好きなデザインを選ぶと、たいてい難しすぎます。最初の題材は次の3つで選んでください。

    1. 要素が10個以下:文字・画像・図形を数えて10個まで。写真1枚+見出し+説明+ボタンくらいが理想
    2. 1枚で完結している:サイト全体ではなくバナー1枚、名刺1枚、チラシ1面
    3. お手本として整っている:大手企業の広告、有名サービスのバナー。素人の作品を選ぶと、崩れごと写します

    探す場所は、企業の公式サイト、アプリのストアの画像、電車の中吊りの写真で足ります。素材サイトの見本も使えます。

    お題そのものが浮かばないときは、バナーデザインのお題20選に具体的な題材をまとめています。作る対象が決まっていると、探す時間がまるごと消えます。

    逆に、最初に避けたほうがいいのは次のものです。

    • 写真の加工が凝っているもの(合成・光の演出)
    • 手描きのイラストが主役のもの
    • 要素が20個を超える情報量の多いチラシ

    これらは再現に時間がかかるわりに、レイアウトの学びが少ないです。腕が上がってからで大丈夫です。

    トレースのやり方(5ステップ)

    ツールはCanvaでもFigmaでも構いません。無料のもので足ります。手順は共通です。

    1. お手本を敷く:キャンバスをお手本と同じサイズにして、画像を背景に置く。透明度を30〜50%まで下げて、上に作るものが見えるようにする
    2. 大きい枠から置く:写真の位置、色の面、ボタンの箱。四角い塊を先に置く。文字は後回し
    3. 文字を乗せる:フォントは似たものでOK。サイズと太さの差だけは合わせる
    4. 数字を測って記録する:余白は何px、見出しは本文の何倍か。ここがトレースの本体
    5. お手本を消して見比べる:背景の画像を非表示にして、自分のものだけを見る。そのあと並べて差を探す

    4番を飛ばす人がとても多いです。なぞるだけなら30分で終わりますが、それだと何も残りません。測って書き出したものが、次に自分で作るときの持ち札になります。

    測るのは3つで足ります。

    • 外側の余白:端から中身までの距離
    • グループの間隔:情報のまとまりどうしの距離
    • 文字サイズの比率:いちばん大きい文字は、本文の何倍か

    この3つをメモに残していくと、10枚たまるころには自分の中に基準ができます。「見出しは本文の2倍前後」のような感覚が、体感ではなく数字で持てるようになります💡

    模写のやり方(見ないで再現する)

    トレースを3枚ほどやったら、模写に進みます。手順は変わりますが、やることはシンプルです。

    1. お手本を30秒見て、いったん閉じる
    2. 覚えている構成をラフに描く(紙でもツールでもOK)
    3. お手本を横に開いて、見ながら作る。下には敷かない
    4. 完成したら並べて、違いを3つ書き出す
    5. その3つだけを直す

    ここでの狙いは、完璧に似せることではありません。4番で書き出した3つが、今の自分の弱点です。余白が狭い、文字の差が足りない、色数が多い。出てくる弱点は、人ごとにだいたい決まっています。

    同じ弱点が3回続けて出たら、その項目を次の作品で最初にチェックしてください。それだけで作品の質が変わります。

    1枚にかける時間の目安

    時間を決めずに始めると、細部で沼にはまります。バナー1枚なら60〜90分で区切ってください。

    工程時間やること
    準備5分題材を開く、キャンバスを作る
    枠を置く20分写真・色面・ボタンの位置
    文字を組む25分サイズと太さの差を合わせる
    測って記録10分余白・間隔・比率をメモ
    見比べ10分並べて差を3つ書く

    時間が来たら未完成でも止めます。細かい飾りを再現しても学びは増えません。時間内に終わらないなら、題材が難しすぎたということなので、次はもっと要素の少ないものを選んでください。

    やる前に知っておくこと(公開のルール)

    模写もトレースも、元になる作品は他の人のものです。練習として手元でやるぶんには自由ですが、外に出すときは気をつけてください。

    • 作品集には入れない:自分で組み立てたものではないので、実力の証明になりません
    • SNSに載せるなら「模写」と明記する:元の作品が分かる形で出すなら、練習だと書き添えます
    • ロゴや写真素材はそのまま使わない:練習では仮のロゴ、フリー素材の写真に置き換えます
    • 仕事には流用しない:構成をそのまま持ち込むのは事故になります

    作品集に載せたいなら、練習で覚えた組み方を使って、自分でお題を決めて作り直します。模写は仕入れ、作品集は自分で作ったもの。この線を引いておけば迷いません。

    ミニ実践:今日の1枚を決める

    読み終わったら、5分で題材を決めてしまいましょう。手順はこれだけです。

    1. スマホで、目に入る広告やアプリの紹介画像を3枚撮る(またはスクリーンショット)
    2. 3枚の要素を数えて、いちばん少ないものを選ぶ
    3. 選んだ1枚を、次にトレースする題材としてメモに貼る
    4. やる日時を決める。土曜の午前など、日付まで決める
    5. 当日は5ステップの手順どおりに進める

    できあがったら、次のチェックで自分の1枚を確認してください。

    • お手本を消した状態で、レイアウトが成立している
    • 余白・間隔・文字の比率を数字でメモした
    • お手本と並べて、違いを3つ書き出した
    • 60〜90分で切り上げた

    4つとも埋まっていれば、その1枚はちゃんと練習になっています。

    よくある質問

    トレースは本当に練習になりますか?

    なぞるだけなら、ほとんど効果はありません。効果が出るのは、余白や文字サイズの差を数字で測って記録したときです。
    プロが取っている余白の量は、見ているだけでは分かりません。実際に測ると「思ったより3倍空いている」と気づきます。この気づきが、自分の作品の余白を変えます。測る工程を入れるかどうかで、同じ1時間の価値が変わります。

    何枚くらいやれば上達しますか?

    トレース3枚で数字の感覚がつかめます。模写を10枚やると、自分の弱点が言葉で言えるようになります。
    枚数より、1枚ごとに違いを3つ書き出すほうが効きます。書き出さずに30枚やった人より、書き出しながら10枚やった人のほうが伸びます。同じ弱点が繰り返し出るので、そこを直せば全体が上がります。

    フォントがお手本と同じものを持っていません

    似た系統のもので大丈夫です。明朝には明朝、ゴシックにはゴシックを当てて、太さの差だけ合わせてください。
    トレースで見るのは書体そのものではなく、サイズの比率と太さの使い分けです。同じフォントを探す時間があったら、その時間で1枚多く作ったほうが得します。

    イラストや絵のトレースとは違うものですか?

    やり方の考え方は同じですが、見る場所が違います。絵のトレースは線や形を追いますが、デザインのトレースで追うのは配置と余白です。
    デザインの練習としてやるなら、イラストが主役の題材は避けてください。絵の再現に時間を取られて、レイアウトの学びが薄くなります。写真と文字で構成されたバナーのほうが向いています。

    次に学ぶこと

    まとめます。

    • トレースが先、模写があと。順番を逆にしない
    • 題材は要素10個以下・1枚完結・整っているものを選ぶ
    • トレースの本体は「測って記録する」工程
    • 模写では違いを3つ書き出す。それが自分の弱点
    • 1枚60〜90分で切り上げる
    • 模写は作品集に入れない

    模写だけを続けても、途中で伸び方が鈍ります。直す練習や、条件を変えて比べる練習を混ぜると、また動き出します。

    組み合わせ方はデザイン練習の進め方にまとめました。4つの型をどう配置するかの話です。
    模写しながら見る場所を決めたい方はデザインの4原則を横に開いておいてください。近接・整列・反復・対比の4つが、そのままお手本を読む視点になります。

    コース全体の並びはデザイン基礎コースの目次から確認できます。

    実践編 の他のレッスン

    前後のレッスン

    ← コースの目次へ戻る

    目次

      \ スクールが気になったら、まずはLINEで /

      公式LINE登録で、3大特典をプレゼント

      無料相談(Zoom・30分)の予約もLINEから。勧誘なし・ブロックはいつでもOKです。

      FOR BUSINESS

      法人向け「AI×デザイン」研修

      生成AIを取り入れた制作ワークフローを、半日〜2日のカスタム研修でチームに導入。デザイナー以外の職種の方にも対応します。

      研修について相談する

      オンライン・対面どちらも可 / お見積り無料

      LINE登録で3大特典
      LINE登録で3大特典スクール詳細
      PR バナー
      公式LINEで無料相談 + ロードマップPDFプレゼント中 LINE友だち追加