独学!2週間で『色彩検定2・3級』同時合格した私の勉強法

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色彩検定ってどのくらい難しい?勉強時間ないし…Webデザインに必要?

今回はこのようなお悩みを解消します!

色彩検定の内容や受検資格、初受検で、2・3級同時合格した主婦の勉強法も、丁寧に解説します!

前半に色彩検定の内容、後半に私の使ったテキストや勉強法を書いています。

勉強法だけ知りたい人は目次の『勉強法』をクリックして前半を飛ばしてください。

もくじ

色彩検定とは

色彩検定とは、公益社団法人色彩検定協会(A・F・T)が主催する、色に関する知識や技能を問う検定試験のこと。
累計170万人以上の方が受検した、文部科学省後援の公的資格です。

色の基礎や、色の組み合わせ方、眼の仕組みなど、色に関する内容を幅広く学習します。
色彩検定の学習をすることで、個人の感覚のセンスや経験ではなく、理論から色の知識を身に付けることができます。

3級・2級・1級・UC級と、4段階あって、どの級も特別な受験資格はなく、誰でも受検可能です◎

配色のルールを学ぶことで、狙い通りのデザインを作ったり、インテリアやファッションなど、日々の生活にも活かせます!

*色彩検定は『業務独占資格』ではありません。

検定の内容

3級

色彩検定3級は、初めて色について学ぶ方向けの入門レベル。

色彩の基本的な内容が出題されるため、難易度は高くなく、全問マークシート方式ということもあり、例年受検者の7割以上が合格しています。

難易度は高くないと言っても、内容をしっかり理解して、暗記するところは確実に暗記する!ノー勉強で受かる試験ではないかな。

テキストの最初に『眼』のしくみがあって、理科?!ってびっくりすると思う!

色彩検定3級で学ぶこと

「色」の表し方などの基礎知識、色の心理的効果、配色(色の組み合わせ)を考えるときに便利な色彩体系である「PCCS」について学習します。カラーカードを使った配色演習で色を見分ける力もつきますので、日常生活や趣味に十分生かすことができます。

色彩検定3級の具体的な出題範囲

色のはたらき色のはたらき
光と色色はなぜ見えるのか?
眼のしくみ
照明と色の見え方
混色
色の表示色の分類と三属性
PCCS
色彩心理色の心理的効果
色の視覚効果
インテリアインテリアと色彩
インテリアのカラーコーディネーション
インテリアにおける色の心理効果
色彩調和配色の基本的な考え方
色相を手がかりにした配色
トーンを手がかりにした配色
色相とトーンを組みあわせた配色
配色の基本的な技法
配色演習の解答例と解説
配色イメージ色の三属性と配色イメージ
ファッションファッションと色彩
慣用色名慣用色名(JISの慣用色名より)
*出典:色彩検定協会(各級の内容と試験レベル)

2級

色彩検定2級は、実務に応用したい方向け。

色彩検定3級の知識があることを前提に、配色やイメージの出題範囲が幅広く、より実務的な知識を問われます。

3級よりも範囲も広くて難しいけれど、2級は日頃の生活に当てはめられる内容も入ってくるから、私は2級の方が勉強してて楽しかった!

色彩検定2級で学ぶこと

実務に応用できるレベルの色彩調和について学びたい方におすすめです。3級で学習する配色やイメージについてさらにレベルアップ。ファッションやインテリア、景観色彩など各分野でのカラーコーディネートの基礎についても学びますので、さらに応用範囲が広がります。また、色の見えに大きく関わる照明についても学習します。

色彩検定2級の具体的な出題範囲

色のユニバーサルデザイン色のはたらき
色のユニバーサルデザイン
色覚説
光と色光の性質と色
視覚系の構造と色
照明
色の表示マンセル表色系
色彩心理色の視覚効果
色の心理効果
色彩調和色彩調和
自然の秩序からの色彩調和
自然から学ぶ配色
配色技法
配色イメージイメージ別配色法
ビジュアルビジュアルデザインの色彩
メディアデザインの色彩
ファッションファッションの色彩と配色
インテリア住空間のインテリアとは
住空間のインテリアカラーコーディネーション
住空間におけるインテリアの配色構成
インテリアスタイルと色彩
景観色彩景観と色彩
地域の気候風土がつくりだす景観色彩
景観色彩における色彩の基礎知識
生活環境における景観色彩設計
慣用色名慣用色名(JISの慣用色名より)
*出典:色彩検定協会(各級の内容と試験レベル)

1級

色彩検定1級は、色彩のスペシャリスト、プロ向けの上級レベル。

2級・3級の内容に加え、更に専門的な、色彩に関する幅広い知識が必要です。

色彩検定1級の合格率は、2級・3級よりも20%ほど低く、受験者数も3級と比べると12分の1!

1級のテキストは、大きい本屋さんでも置いてなかったり、色彩検定公式テキストしかなかったりするよ!

色彩検定1級で学ぶこと

色彩実務担当者として色彩設計に携わることができるレベルの内容を学習します。自ら課題を解決・アドバイスできるレベルです。また、各種色票やソフトなど2次試験では提案に沿ってカラーカードを使った配色を行います。

色彩検定1級は、色彩検定の中で唯一、二次試験『記述式(一部実技)』があります!

色彩検定1級の具体的な出題範囲

色彩と文化ヨーロッパの色彩文化
日本の色彩文化
色彩調和論色彩調和論
光と色心理的な見えによる色の分類
照明
混色
色の表示XYZ 表色系
均等色空間とL*a*b* 色空間
オストワルト表色系
NCS
色名
測色測色
色彩心理心理評価法
色の心理的効果
色知覚の複雑性
色彩とビジネス色彩のビジネス活用
カラーコミュニケーションツールの役割
コンシューマプロダクツのビジネスプロセスと色彩
カラーマーケティング
CMF®
ファッションファッションカラーの変遷
ファッションビジネスにおけるカラーコーディネーターの役割
素材の知識
ビジュアルマーチャンダイジングと色彩
景観色彩景観法とは
景観計画における色彩基準
遠景・中景・近景を踏まえた色彩計画
*出典:色彩検定協会(各級の内容と試験レベル)

UC(色のユニバーサルデザイン)級

UC(色のユニバーサルデザイン)級は、Universal Colorの略で、2018年12月に新設された検定です。

UC級で学ぶこと

UCとは「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」です。特定の色の組み合わせが判別しにくい人は、日本人男性の20人に1人、女性の500人に1人で、約300万人以上存在するといわれています。
また、加齢によって色を見分ける力などの視機能が衰えることがわかっており、高齢化が進む中で大きな問題となることが予想されます。このような特性について理解し、配慮した色使いができる人を増やし、誰もが暮らし易い社会を目指します。

色彩検定UC級の具体的な出題範囲

  • 色のユニバーサルデザイン
  • 色が見えるしくみ
  • 色の表し方
  • 色覚のタイプによる色の見え方
  • 高齢者の見え方
  • 色のUDの進め方
  • 配色における注意点や改善方法

1・2・3級の知識は必要なく、UC級の内容だけでOK!

受検者数は多くはないけど、合格率は1番高い◎

私も今年の秋に受検する予定!

*出典:色彩検定協会(UC級とは)

色彩検定の難易度

1級2級3級UC級合計
 志願者(人) 2,42316,80731,4525,87156,553
 合格率(%) 39.677.476.985.8
引用元:公益社団法人 色彩検定協会

合格基準

色彩検定の合格ラインはすべて級で、満点の70%前後(問題の難易度により多少変動アリ)です。

色彩検定の試験概要

夏期と冬期、年2回、試験を実施しています。
*1級は夏期は実施せず、冬季のみ。

2023年度の夏季詳細:

試験日申込期間試験時間検定料試験方式
UC級6月25日(日)4月3日(月)~ 5月18日(木)60分(14:30〜15:30)6,000円マークシート方式(一部記述式)
1級実施なし
2級6月25日(日)4月3日(月)~ 5月18日(木)70分(12:30〜13:40)10,000円マークシート方式(一部記述式)
3級6月25日(日)4月3日(月)~ 5月18日(木)60分(10:30~11:30)7,000円マークシート方式

2023年度の冬季詳細:

試験日申込期間試験時間検定料試験方式
UC級11月12日(日)8月7日(月)~ 10月5日(木)13:50~14:50(60分)6,000円マークシート方式(一部記述式)
1級11月12日(日)
12月17日(日)
8月7日(月)~ 10月5日(木)15:30~16:50(80分)
13:00~14:30(90分)
15,000円1次:マークシート方式
2次:記述方式(一部実技)
2級11月12日(日)8月7日(月)~ 10月5日(木)12:00~13:10(70分)10,000円マークシート方式(一部記述式)
3級11月12日(日)8月7日(月)~ 10月5日(木)10:00~11:00(60分7,000円マークシート方式

色彩検定は、級によって試験時間が異なり、併願可能◎
年に2回のみの実施なので、チャレンジしてみるのもアリ!

受検資格

すべての級において、受検資格の制限はなく、何級からでも受検できます。

3級から順番に取得していく必要がないので、2級からチャレンジもアリ!

年齢制限もありません◎

受検会場

会場は、北海道から沖縄まで、約400ヶ所あり、各都道府県に最低1箇所は公開会場があり、試験申込時に、自分の希望エリアを選択できます(特定の会場を指定することはできません)。

私は、家から40分くらいの大学のキャンパスが受検会場でした!

自転車で行ったよ!

色彩検定合格のメリット

色彩検定合格=色彩についての知識ありますよ!とアピールできます。

色彩に関する知識・能力を持っていることを証明できるので、クライアントの信用を得ることも可能です。

また、自分の選んだ色に、理由や根拠を上乗せできて、デザインに自信も持てます。

ウェブデザインにどう活かす?

ウェブデザインにおいて、色彩は商品やサービスが持つ性格やイメージをアピールするために重要な役割を果たします。

色彩心理や配色イメージ、色のUDなどの知識は、実務に直接活かすことができます。

クライアントの要望やイメージカラー、ターゲット層、目的など、クライアントが求めるデザインをする際、色彩の知識は必要不可欠です。

例えば、赤は炎を連想でき、情熱的・力強さ・興奮などをイメージしたい時に使用します。

使用する色によって、伝えたいことや印象はガラッと変わるので、ウェブデザイナーにとって、色彩に関する知識はマスト!

私の勉強法(2・3級併願)

色彩検定2級・3級を同時合格した際の、勉強法や時間を詳しく紹介します。

勉強した期間・時間

期間は試験直前の2週間、合計30時間です。

一般的な勉強時間は、3級は1ヶ月程度、2級は2ヶ月程度と言われているので、比べると短いですね!

子育て中で時間が取れなかったので、短期集中型で勉強しました!

…ギリギリまで勉強しなかったから短期集中になってしまったのは㊙️…

必要なもの

  1. テキスト
  2. 過去問題集
  3. ノート+ペン

1.テキスト

2級・3級を併願する際のテキストは、2級・3級の受験対策が1冊にまとまったもの(一括本)がオススメです。

私は公式テキストは購入しませんでした!

級ごとに購入しても問題ないですが、級ごとの本と一括本で、書籍代もページ数もあまり差はありません。

内容がぎゅっと詰まってお値段もお得な一括本◎

内容薄い?と心配しましたが、一括本でも無事合格できました!

私が実際勉強した本はこちら↓

最短合格! 色彩検定2・3級テキスト&問題集

この本のオススメポイント
  • イラスト・図解が多くて視覚的に学びやすい
  • 出題頻出度が星★で載っていて、重点的に勉強する項目がわかりやすい
  • 章ごとに復習のための練習問題がある
    自分の習熟度が確認できて、解けなかった問題はすぐに振り返れる=『わからない』をなくせる!
  • 練習問題と模擬試験、どちらも載っている

2.過去問題集

色彩検定協会が出版している公式の過去問題集は、実際の試験問題を体験できて、自分の理解度のチェックや時間配分を考える際にも役立ちました。

色彩検定過去問題集2・3級2021年度

実際の試験問題と、参考書で使用されている言葉の言い回しやイラストは異なるので、試験に慣れるためにも持っていて損はありません。

3.ノート+ペン

参考書を読んだだけで合格!というのは厳しいです。

色彩検定は言葉を覚えるだけでなく、図の空欄を埋める問題や、写真を見て答える問題など、自分の目で見て理解できていないと答えられない問題が出題されます。

そのため、何度も図を書いて体感で覚えたり、単語を書いて覚える必要があるので、ノートとペンは用意しましょう。

私の体感ですが、色彩検定は『比較』しながら覚えることが多いなと感じました。

例えば…赤の補色は青緑、黄色の近似色は黄橙と黄緑。のように単体で覚えるより全体像を把握しておく必要があります。

私も何度も書いて覚えました!

具体的な勉強法

  1. 目次にざっと目を通して、どんな問題が出題されるか確認する
  2. 章ごとに順番に学ぶ(章の最後に載っている練習問題は必ず満点取れるまでやる!わからない問題があればその都度確認して、わからないを放置しない。)

    *章を進めつつ、JISの慣用色名は毎日必ず見る!

    慣用色名は色を見て色名を答えるという単純な問題ですが、色名も初めて聞く名前だったり、似ている色が多くて一夜漬けでは難しいところです。

    3級は64色、2級は62色。

    慣用色名を答える問題はどちらの級でも必ず出題されるので、毎日少しずつでも目で見て色彩の感覚と色名を覚えましょう。
  3. PCCSの色相環とトーン概念図は何度も書いて覚える。

    PCCSの色相環とトーン概念図を覚えていないと答えられない問題もあるので、ここはしっかり覚えましょう!
  4. 模擬試験以外の全ページ終わったら、最初の章の練習問題から全章の練習問題を2週する。

    わからない問題があったら復習して、1週目と変わらず満点を取るまでやりましょう。
    最初に勉強した時から時間が経って忘れてしまっているところもあるので、2週目が一番苦戦すると思います。
  5. 練習問題を全部で3週したら、試験時間と同じ時間内で模擬試験にチャレンジ。
  6. 模擬試験で不正解・迷った問題は、解説を読む+各章から問題の内容を探して答えられるように復習。
  7. 再度、時間を測って模擬試験にチャレンジ。
  8. 模擬試験で不正解・迷った問題があれば6に戻り、なぜ間違えたのか、暗記不足なら暗記、理解できていないなら該当する箇所のページを再度読む。
  9. 試験時間と同じ時間内で過去問題集にチャレンジ。
  10. 模擬試験と同じく、不正解・迷った問題は、解説を読む+各章から問題の内容を探して答えられるように復習。
  11. 9→10を繰り返す。

参考書の全体を読むのは1回だけ、苦手な箇所は何回も読み直します。

効率的に学ぶためには、問題を解きながら答えを選べるようになるのがベストです。

参考書と並行してアプリで一問一答したこともありますが、

スマホをさわると気が散ったり、ついつい怠けてしまったので、アプリはたまにしか使いませんでした。

アプリで勉強することに慣れている方は是非やってみてください。

苦戦したところ

  • 眼のしくみ
  • 分光分布
  • 照明
  • 慣用色名(特にカタカナの色名)
  • ファッションの配色
  • PCCS相関図

理科系の内容が特に苦手で、参考書の最初に眼球のイラストが載っていた時は『無理かも…』と諦めかけました。

慣用色名の覚え方は、

色を見る→色名を見る→色名から物を連想する→色を見る

を毎日繰り返していました!

色名から連想する物は個人差があると思います…

新橋色(しんばしいろ)=新橋はサラリーマンの聖地=サラリーマンのちょっと疲れた感じがある空の色

みたいな感じで、色のイメージを勝手に作って連想して覚えていました。

PCCS相関図は、1日1回ノートに書いて暗記しましょう。

丸の上から『黄色→緑→青→紫→赤→オレンジ』の順番と大まかな色を覚えて、そこから数字や色相名を足していくイメージで覚えました。

試験直前に確認した内容

PCCS相関図と慣用色名

色彩検定2・3級併願がオススメな理由

  • 出題内容が被っている
    1番のメリットはココ。
    級ごとの出題範囲を見ると、
  • 1日で試験が終わる
    私は『受検』のプレッシャーに弱くて、試験前は眠れなくなります。
    ドキドキが続くのが耐えられないので、一気に終わる併願は助かりました!
  • どちらか落ちてもどちらか合格したら嬉しい
    片一方の級だけでも合格すれば履歴書に書ける立派な資格です。
    3級だけではデザイン面はアピールに弱いかもしれませんが、『意欲的に勉強する』前向きな姿勢はアピールできます。

さいごに

今回は、独学!2週間で『色彩検定2・3級』同時合格した私の勉強法を解説しました。

もくじ