まめぶろぐ編集部が体験・レビュー・比較記事を制作する際の編集ガイドラインです(2026年7月制定・v2)。法令(景品表示法ステマ規制・打消し表示留意点・不正競争防止法)、Google検索品質基準(QRG/reviews system/helpful content)、消費者行動調査の3観点のリサーチに基づいています。根拠の出典は文末に記載。
1. 開示(全記事共通・妥協不可)
1-1. 開示の3層構造
- 第1層(サイト共通): 全ページのPR表記「当メディアは、Webデザインスクール「illume」を運営する株式会社design meが運営しています。記事内のリンクには広告が含まれる場合があります。」
- 第2層(記事単位): illumeを紹介・比較・推薦する記事は、リード文の直後に個別開示文(→2-4のテンプレ)を入れる。体験・取材記事は取材方法の開示(→5-2)も併記。
- 第3層(運営者情報): 運営会社ページ・編集ポリシーで会社情報と編集体制を常時公開。
1-2. 開示のNGパターン(消費者庁運用基準の不明瞭表示に該当)
- 記事末尾・フッター・別ページ送りだけで済ませる(第三者の客観的意見に見えるページは、そのページ単位で明瞭表示が必要)
- 「広告」「PR」を小さい文字・薄い色・目立たない位置に置く
- 大量のハッシュタグや文章に埋め込んで判別困難にする
1-3. 開示文テンプレート
- illume紹介・比較記事: 「本記事で紹介しているWebデザインスクール「illume」は、当メディアを運営する株式会社design meが提供するサービスです。」
- 取材記事: 「本記事は、当社が謝礼をお支払いして実施したインタビュー取材に基づき、まめぶろぐ編集部が編集・構成しています。謝礼は取材協力に対するもので、発言内容を条件としていません。」
- 体験レポート: 「まめぶろぐ編集部の◯◯が、2026年◯月◯日に実際に無料体験を受講しました。本記事はその範囲での体験に基づきます。」
- アフィリエイト: 第1層の共通表記でカバー。ただし成果報酬型リンクが主目的の記事は「本記事にはアフィリエイトリンクが含まれます」を冒頭に追加。
2. 体験の帰属(実在原則)
2-1. 大原則
「実際に〜した」「やってみた」「使ってみた」と書けるのは、実在の特定できる人物(編集部員・柴田講師・取材した受講生)が実際に行ったことだけ。Googleの品質評価ガイドラインは「一度も食べたことのない人が書いたレストランレビュー」を低品質の定義例に挙げており、体験の偽装はSEO上も法律上(優良誤認)も最大のリスク。
2-2. 表現の可否表
| 表現 | 可否 | 条件 |
|---|---|---|
| 「編集部が実際に無料体験を受けました」 | OK | 本当に受けた場合のみ。実施日・体験範囲を明記 |
| 「受講生の◯◯さんは3ヶ月目で初案件を獲得」 | OK | 取材で確認済み+受講事実の確認済み+個別事例として記述 |
| 「私が受講したとき〜」(まめ・豆吉のセリフ) | NG | キャラクターに体験を語らせない |
| 「受講すれば誰でも月10万円稼げます」 | NG | 成果の一般化。割合データの裏付けがあっても表現を限定する |
| 「多くの卒業生が在宅で働いています」 | 条件付き | 母数・割合の根拠データを保持し、記事内に明示できる場合のみ |
| 「〜と感じました」(実在者の感想) | OK | 発言者に帰属させる。一般化した事実(「サポートが遅い」)に変換しない |
2-3. 一次証拠の要件
- 体験レポートには日付が確認できるスクリーンショット・教材画面・面談画面・メールのやり取り等を最低3点掲載する(Googleレビューシステムの「自分の体験の証拠」要件)。
- 定量記録を取る: 申込みから返信までの時間、体験の所要時間、課題の量、質問への回答速度など。数字は独自コンテンツの核になる。
- ストック写真・公式サイトのスクショだけで構成された「体験記事」を作らない。
2-4. キャラクターの運用(まめ・豆吉)
- まめ(教える側): 案内・要約・噛み砕き・励まし・注意喚起のみ。
- 豆吉(読者側): 疑問・不安の代弁とリアクションのみ。「実際に申し込んでみた」等の体験創作はNG。
- 両者とも一人称の実体験・経歴・成果を語らせない。「妹」「カウンセラー」ふきだしは新規使用禁止。
3. 両面提示(自社illume含む全スクールに適用)
3-1. ルール
- すべてのスクール・サービスに長所と短所、「向かない人」を必ず記載。褒めるだけの項目を作らない。デメリットを含むメッセージは知覚信頼性を高めることが実証されている(両面提示研究)。読者の82%はネガティブ情報を能動的に探す。
- 満点評価を作らない。星評価を使う場合は5.0を付けない(購買確率のピークは4.2〜4.5、満点は疑われる)。各サービスに具体的な短所を最低1つ。
- 比較・ランキングは採点軸・配点・調査方法を記事内で事前公開し、基準に沿って競合が勝つ項目を必ず残す。自社が全項目1位のランキングは掲載しない(法的にも読者的にも即死)。
- ポジティブな体験談のみの選別掲載をしない。実話でも「都合の良い体験談のみの引用」は優良誤認になる(消費者庁・打消し表示留意点)。
- 「個人の感想です」「効果には個人差があります」の注記に免責効果はない(消費者庁が公式に否定)。免責文言に頼らず、掲載する内容自体を両面にする。
- 成果の一般化(「誰でも」「必ず」「みんな」)は、母数・調査方法・割合の根拠データを記事内に明示できる場合以外は書かない。
- 自社と競合に同一基準・同一の情報量・同一の取材量を適用する。自社だけ写真が多い、記述が長い、という非対称を作らない。
3-2. illume記事の追加ルール
- illumeの記事にも「向かない人」「他社の方が合うケース」を必ず書く。開示済みメディアの自社推薦は、正直さだけが説得力の源泉。
- illumeを「元受講生」「第三者」の立場からレビューする形式は禁止(事業者表示を第三者の声に見せる行為=ステマ告示の中心類型)。illume記事は常に「運営会社としての解説」+「実在受講生の声(取材開示付き)」の形式。
4. 競合スクールの取り扱い
4-1. 事実と意見の峻別
- 検証可能な事実(料金・期間・契約条件・カリキュラム・サポート内容)は公式サイト等の一次資料で裏取りし、確認日を記事に明記する。料金改定・条件変更があれば追記更新する。
- 主観的評価は発言者に帰属させる(「◯◯さんはサポートの返信が遅いと感じた」)。1人の体験を一般化した事実(「このスクールはサポートがずさん」)に変換しない。名誉毀損では摘示事実の真実性の立証責任は掲載者側にあり、一般化した瞬間に立証不能になる。
- 個々の記載が正確でも、全体として誤認を招く構成(古い情報の放置・例外的事例の強調・恣意的な見出し)は「虚偽」と判断され得る(札幌地裁令和6年2月27日判決)。
4-2. タイトル・見出しの禁止事項
- タイトル・H2に「競合名 × 断定的ネガティブ」を置かない(「◯◯はやめとけ」「◯◎は稼げない」)。ネガティブKWを扱う場合は疑問形+検証形式(「◯◯の評判は?口コミと料金を調査した」)にし、本文で両論を扱う。
- 競合企業が運営するメディアという立場は、係争時に中立メディアより厳しく見られることを常に前提にする。
4-3. 公開前の義務(競合ネガ含有記事)
- 競合の最新公式情報との突合(料金・条件の再確認)。
- 法務(弁護士)レビューを通す。
- 削除要請・訂正依頼への対応フロー: お問い合わせ経由の指摘は48時間以内に事実確認し、誤りがあれば訂正と訂正履歴の明記。
5. 取材(インタビュー)の実施フロー
- 募集: 募集経路・謝礼額・選定方法を記録する(記事内でも「◯名に取材を依頼し◯名を掲載」と開示できる状態にする)。
- 本人確認・受講事実の確認: 受講証明・修了証・領収書等で受講歴を確認。確認できない人の体験談は掲載しない。
- 取材: 録音・録画を残す。良かった点と不満点の両方を必ず聞く質問設計(不満を聞かない取材はしない)。
- 謝礼: 取材協力への対価として内容非拘束で支払う。「良い内容を話すこと」を条件にしない(書面・口頭とも)。
- 原稿確認: 本人に掲載内容を確認してもらい、発言確認書(実名/仮名の別・掲載範囲・内容確認済み)に同意を得て保存。
- 編集: 記事はふきだし会話形式を基本とする(聞き手=「編集部」ふきだし・右/体験者=専用ふきだし・左・仮名可)。まめ・まめきちを聞き手にしない。発言の恣意的な切り出し・改変をしない。話し言葉を保持し、広告的な文体に均さない((笑)や言い淀みも適度に残す)。美談構造(成功一直線)にせず、「不安→比較→つまずき→現在(不満込み)→向かない人」の時系列で構成。具体性のない体験談(時期・金額・学習時間・つまずきが無い)は掲載を見送る。
- 掲載: 取材開示文(1-3テンプレ)を記事冒頭に。1人の美談を記事の主役にせず、複数の声または編集部検証と組み合わせる。
6. 口コミの引用
- X(Twitter): 公式埋め込み機能のみ使用。スクリーンショット転載は禁止。
- Googleマップ: 転載禁止(規約リスク)。参照する場合は「Googleマップ上の評価は◯◯(取得日)」と事実の記述にとどめる。
- 引用の要件(著作権法32条): 記事本文(自分の論評・検証)が主、引用が従。出典(プラットフォーム名・取得日)を明示。口コミを並べるだけの「まとめ」構成は引用不成立+GoogleのThin Content類型なので禁止。
- 良い口コミと悪い口コミの両方を引用する(恣意的抽出はステマ運用基準が名指しで問題視)。目安は計4〜10件(読者の標準確認量)。
- 信憑性の低い口コミ・真偽不明の告発・攻撃的投稿は引用しない(虚偽口コミを増幅した責任は引用者にも及ぶ)。
- 口コミ集約を記事の骨格にしない。骨格は編集部の一次体験・検証、口コミは「世間の評判との突合」セクションの補助。
7. 記事の標準構成(体験・レビュー・比較記事)
- リード直下: 開示文(第2層)+監修者ボックス(YMYL記事)。
- 骨格: 編集部の一次体験(実受講・実利用)+証拠写真+定量記録。
- 検証層: 公開口コミを少量・両論・出典付きで「編集部の体験と世間の評判の突合」として配置。SNS裏取り耐性(読者が「スクール名 やめとけ」で検索しても記事の評価と乖離しない状態)を作る。
- 深掘り: 受講生取材(複数人・ネガ込み)を行動喚起パートに配置。
- 結論: 「向く人・向かない人」で締める。読者に判断を返す形式にする。
8. 公開前チェックリスト
- [ ] 冒頭開示(第2層)が入っているか(illume記事・体験記事・取材記事)
- [ ] 監修者ボックスが入っているか(YMYL記事: スクール比較・料金・キャリア系)
- [ ] 「実際に」「やってみた」の主語がすべて実在者か(全文走査)
- [ ] キャラクター(まめ・豆吉)が体験・経歴・成果を語っていないか
- [ ] 料金・統計・仕様の記述に一次情報リンクと確認日があるか
- [ ] 全スクールに短所・「向かない人」があるか。満点評価がないか
- [ ] 比較記事は採点基準が事前公開され、競合が勝つ項目があるか
- [ ] 「スクール名+やめとけ/怪しい」でSNS・サジェストを確認し、世間の評判と乖離していないか
- [ ] 競合ネガ含有記事は法務レビュー済みか
- [ ] 取材記事は録音・受講証明・発言確認書が保存されているか
- [ ] 一次証拠(スクショ等)が3点以上あるか(体験レポート)
- [ ] 編集メモ・プレースホルダーが残っていないか(全文走査)
主な根拠資料
- 消費者庁「ステルスマーケティング告示 運用基準」(令和5年3月)
- 消費者庁「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」(平成30年6月・体験談の項)
- ステマ告示措置命令事例(祐真会2024・RIZAP2024・大正製薬2024・ロート製薬2025ほか)
- 札幌地裁令和6年2月27日判決(比較広告と不正競争防止法・不法行為)
- Google Search Quality Rater Guidelines / Reviews System / Helpful Content ドキュメント
- Eisend(2006)両面提示メタ分析、Northwestern大Spiegel Research Center星評価研究、消費者庁「令和5年度消費者意識基本調査」ほか
